ツルの一声

2014年10月

◆当たり前のことを話そう!

 「一般常識」と言う言葉がある。インターネットの辞書で検索すると、「一致する情報は見つかりませんでした。」と表示された。意味を説明することもないということだろう。人として知っていて当然のことはゴマンとある。職業人として知らなければならない「常識」もゴマンとある。だが最近、知っていて当たり前のことを「知らない」ために、同業者に無礼千万のことをやってしまったスイミングクラブが我が家の近くにあった。

 一つはスクールバス料金徴収についてだ。ご存じのようにスイミングで走らせるスクールバスは、緑ナンバーなら利用者から料金徴収はできるが、白ナンバーではできない。それを半年ほど前、近隣クラブがチラシに利用料金を載せていた。「あそこは白ナンバーのはず」と確かめに行ったら、案の定「白ナンバー」。「勉強をしていないな~」と思っていたところ、今度は「他クラブからの乗り替えキャンペーン」をチラシに出した。

 ターゲットになるスイミングは一つ。その話を知り合いが支配人に伝えたところ、全く知らなかったという。同業者をターゲットに「乗り換えキャンペーン」とはあまりにも姑息。集客のノウハウを心得ていない。携帯電話のキャンペーンじゃあるまいし…。他人の懐に手を入れるようで、言わせていただければ言語道断。

 「他クラブからの乗り換えキャンペーン」も問題だが、近隣クラブでそんなキャンペーンをやっていることすら知らなかったというのもツルに言わせれば大問題。会社で新聞を取っていれば、誰かが折込チラシは見ているはず。近隣クラブの情報としてチラシを支配人に回すことは当然だと思うが、そんなこともしていない。「乗り換えキャンペーン」をやった方も、ターゲットになった方も“問題あり”だろう。

 実はかなり昔(10年ほども前)、あるスイミングが同じ「乗り換えキャンペーン」をやったことがある。近隣クラブを敵に回すキャンペーンだったが、移籍してきた子に水着プレゼントをして、前のクラブの水着を引き取る。その水着をエントランスに山積みする。「ウチには他クラブからこれだけたくさんの子どもが移ってきましたよ!」とやったわけだ。その仁義をわきまえないやり方が尾を引いて、近隣クラブとの関係は途絶えたままだ。同業者が作る組織に入りたくても、誰もが拒絶する関係。過去の怨念が尾を引いて修復は難しい。

 こうした事例を見ると、いかに当たり前のことが伝承されていないかが気にかかるのだ。先輩たちは安全水泳のことは基より、スイミングの社会的使命、指導法のテクニック、水光熱費の節約法、施設管理の上手な運用法など、当たり前の“常識”をかみ砕いて後輩に伝承することを忘れているのではないか? とすら感じるのだ。教えて初めて「知識」が身につくのだから、当たり前のことをもっと伝えることも先輩の役割!知識の引き出しを増やす努力を!!