ツルの一声

2014年4月

◆スイミングクラブの歴史が単行本に!

 スイミングクラブが誕生したのは昭和40年3月の代々木SCが第1号だ。同じ月に名古屋SCの名古屋水泳クラブ、山田SCも誕生している。これが日本のスイミング産業の出発点だ。来年は50周年を迎える。

 昭和50年代の黄金期、バブル崩壊後の低迷期を経て、今は全国に2800の水泳指導施設が点在する。子供たちにとってスイミングは成長のための通過点だが、この産業に携わる人たちに必携の書籍ができた。日本スイミングクラブ協会が昭和40年代、50年代のスイミングクラブの足跡をまとめた『日本のスイミングクラブ―黎明期からの足跡』がそれ。頒布価格2,700円だが、SC協会へ連絡をすれば「注文書」をFAXしてくれる。

 200ページにまとめられたのは、昭和40年代、50年代にスタートしたスイミングクラブの当時の物語と、確認のできたスイミングクラブの創業月を年度ごとに一覧表になっている。これまでスイミングの歴史がまとめられたのは、SC協会が20周年の時に発行した「日本のスイミングクラブの歩み」があるが、協会組織の歩みが中心になっている。また、SC協会が発行した「スイミングクラブ指導教本」にも歴史は紹介されているが、個々のクラブがどのような歩みで成長していったかについてはほとんど触れられていない。今回出版された内容は、クラブそのもの足跡、業界全体の動き、協会組織の動きなど、これまでなかった資料が豊富に掲載されている。

 歴史のあるクラブ名、指導者の名前など、昔を知っている人たちにとっては懐かしさがこみ上げるだろう。実は筆者はこの資料集の編纂委員として原稿をまとめる役を仰せつかり、3年もの時間をかけてようやく「スイミングクラブの歴史」を世に送り出した。取材にご協力いただいた方々から、「よくぞまとめてくれた」と称賛の手紙が舞い込んだが、「スイマガ」創刊以来溜め込んだ資料が生きた。

 SC協会は正会員に配布した以外、注文で頒布を行っている。ぜひスイミング産業に携わる人たちに、その産業の発達史を読んでいただきたいとの思いで「ツルの一声」に紹介させていただいた。一世を風靡した山田SC、日本水泳連盟とスイミング組織の葛藤、その後のスイミングの発展に大量の指導者を輩出した淀川SS…。勿論、スイミング産業の火付け役となった波多野勲氏の多摩川SS、東京SC、総合スポーツ施設の第1号・東京ACの歴史などが数多く紹介されている。恐らくこれからスイミング産業の黎明期の資料は施設の閉鎖等で散逸し、掘り起しができない。その意味で貴重な資料集となるはずである。どうぞご興味のある方は「日本スイミングクラブ協会」のサイトを検索し、電話で問い合わせてご注文を!スイミング産業の神髄が分かるはずである。